ゼロ・エネルギー・ハウスについて語られる際に、「省エネ」「創エネ」という言葉がセットでよく使われます。
ここではその中の「省エネ」、エネルギー消費量を少なくする設備についてご紹介します。
冷暖房
省エネのために大きく効果を発揮するものが、エアコンなどの冷暖房機です。
地域にもよりますが、家庭内で消費される電力でもっとも大きく電力を使うのが冷暖房機です。そのため、ゼロ・エネルギー・ハウスを実現させるためにはどのような恋暖房機を導入するかと、いうことが重要になってきます。
高効率エアコン
エアコンには、APF値と呼ばれる省エネの指数が表示されています。APF値とは、1kwの電力でどれだけ冷暖房効果が得られるか、を表す数字です。数字が大きいほど得られる効果も高いという事になります。
APF値6.5クラスのエアコンであれば、大きな省エネ効果が期待できます。
ヒートポンプ式エアコン
ヒートポンプ式エアコンとは、空気中の熱やエアコンから排出された熱をくみ上げて、大きな熱エネルギーに変えて使う技術です。ヒートポンプを使うと、使用した熱エネルギー以上のエネルギーを得られるため、大切なエネルギーを有効に利用することができます。
照明
一つひとつは小さいものですが、毎日、何ヵ所も使用しているのが照明です。使用する設備を見直すことで、大きな効果が出る可能性があります。
LED照明
従来使用されていた発熱球に比べると単価は高くなりますが、消費電力約1/5、寿命は約40倍にもなります。長い目で見れば、トータルコストも削減でき、大きな省エネにもつながります。
太陽熱利用システム
太陽熱利用システムとは、再生可能エネルギーのひとつである「太陽の熱」を利用して温水や温風をつくり、冷暖房や給湯に利用するシステムです。太陽光発電による電気をつくる効率は約15%に対して、太陽熱を利用した温水システムは変換効率が約50%と非常に高く、太陽光発電よりもかなり安価に設置することが可能です。
また、太陽熱利用システムは床暖房などにも利用することが可能で、太陽熱とガスを連動させたハイブリットシステムの開発・販売も進んでいます。
HEMS
HEMS(ヘムス)とはHome Energy Management Systemの略で、家電製品の電気使用量を見える化し、状況に応じて最適な電気使用を促して快適に省エネができる暮らしを実現するシステムです。
国は2030年までに、新築住宅の平均でゼロ・エネルギー・ハウスを実現しようとしています。ゼロ・エネルギー・ハウスでは電気をつくる創エネ、消費する電気を抑える省エネ、電気をためておく蓄エネを制御するためHEMSが必要不可欠なものになります。