ゼロ・エネルギー・ハウスについて語られる際に、「省エネ」「創エネ」という言葉がセットでよく使われます。
ここではその中の「創エネ」、エネルギーを作り出す設備についてご紹介します。
太陽光発電
創エネといったときに最初に思い浮かぶのが、太陽光発電ではないでしょうか。
太陽光発電では通常、屋根に設置した太陽光パネルで、太陽の光エネルギーを受けて発電します。そして、その発電した直流電流を、パワーコンディショナーを使って、電力会社が供給するものと同じ交流電流へ変換します。
交流電流に変換することで、家庭内の電化製品など、通常の電気と同じように使用できるようになります。
また、発電された電力が、使用する電力を上回った場合、電気会社に電気を買ってもらうことができます。これを「売電」と言います。
曇りや雨の日が続いて、発電する電力が足りないときには、蓄電池に貯めておいた電気を使用することができます。
風力発電
創エネの代名詞とも言える「太陽光発電」ですが、設置する際の工事が大掛かりになり、工事費用が大きくなることがあります。そのようなケースに使われる別の方法として、風力発電も注目されてきています。
屋根全体に太陽光パネルを敷き詰める太陽光発電に比べて、設置面積も工事費用も少なくて済むと言われています。
風力発電の発電量は、風力・風量に依存します。現在の小型風力発電の場合、年間平均6m/秒程の風速であれば、1kwの太陽光パネル1枚分の電力が得られると言われています。しかし、年間で6m/秒もの風速を持つ場所は少なく、消費電力以上の電力を得るには台数を増やすことになってしまいます。
風力発電には、風さえ吹いていれば天気に左右されずに発電できる点や、夜間でも発電できるなどメリットも多いため、太陽光発電と組み合わせたハイブリット発電システムも注目されています。
燃料電池
家庭用燃料電池(コージェネレーションシステム)はエネファームと呼ばれ、太陽光発電や風力発電とは全く異なるシステムで発電を行います。
エネファームは供給されたガスから水素を取り出し、その水素と空気中の酸素を化学反応させることで電力を生み出すシステムです。ガスから水素を取り出し発電を行うと同時に、排熱を利用して給湯を行うことができます。
ガスを利用して発電を行うため、ガスの使用量は通常より多くなりますが、電気使用量が減るため、合計した消費エネルギー量は少なくなります。