Seedの断熱性能は改正省エネ基準(2013年改正)を軽々クリア
住宅の断熱性能は、耐震性能と並ぶ重要な性能の1つです。
住宅メーカーや工務店の宣伝文句に「高断熱」という言葉をよく目にしますが、住宅メーカーや工務店によって断熱の方法や材料は様々です。そして、地域によって気象条件も異なります。同じ日でも、春の暖かさを感じる所もあれば、まだ冬の寒さのままのところもあります。
そこで改正省エネルギー基準では全国を気象条件によって8つの地域に区分し、住宅と建築物の省エネ基準について、断熱性能に加え、設備性能を含め数値化し評価します。
改正省エネルギー基準(2013年基準)
地域区分 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
「外皮平均熱貫流率(UA値)の 基準値〔W/(㎡・K)〕 |
0.46 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 | - |
冷暖期の平均日射取得率の 基準値 |
- | - | - | - | 3.0 | 2.8 | 2.7 | 3.2 |
※大田原市、那須塩原市(旧塩原町は除く)、那須町、矢板市は4に該当します。宇都宮市、栃木市、小山市などは5に該当します。
「UA」値とは・・・(外皮平均熱貫流率)
建物内側と外側の温度差が1℃の場合の、部位ごとの熱損失量の合計を、外皮等の面積で除した値をいいます。UA値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高くなります。
改正省エネ基準は地域によって基準値が異なり、栃木県北地域(大田原市、那須塩原市(旧塩原町は除く)、那須町、矢板市)は4地域に該当します。4地域の外皮平均熱貫流率の基準値は、UA値0.75[W/(㎡・K)]以下となります。
SeedのUA値は 0.3~0.6[W/(㎡・K)] に収まっており、改正省エネ基準を軽々とクリアしています。この 0.6以下 という水準は、ZEH基準(4地域、0.6 W/(㎡・K) 以下)もクリアしています。
寒さの厳しい北海道の基準に匹敵するほどの、非常に優れた断熱性能を誇っています。
高い断熱性能を生み出すために必要な気密性能
いくら断熱性能の高い断熱材やサッシを使用していても、建物に隙間があればその性能を発揮することはできません。どれほど暖かなダウンコートを着ていても、ファスナーを開けていては寒くなってしまうのと同じです。
Seedでは、気密性能の基準となるC値について、次世代省エネルギー基準(2013年改正前)で設定されていた北海道地域の基準値(I地域 2.0㎠/㎡)よりも厳しい、1.0㎠/㎡以下を標準仕様としておりました(次世代省エネ基準が2013年に改正された際、C値の基準は削除されました)。
その後、当社の施工技術は進化を重ね、2018年2月現在ではC値が 0.3~0.5㎠/㎡ の範囲に収まる、非常に高い水準の気密性能を誇っています。
「C値」とは?・・・(相当隙間面積)
建物床面積1㎡当たりの隙間の面積を測定するもので、数値が小さい程隙間が少なく気密性能が良い住宅です。
1999年(平成11年)に最初に制定された次世代省エネルギー基準には、この気密性を示す C値 の条件が明示されていました。ところが2009年にこの規定が削除され、2013年の改正時にも復活しませんでした。
なぜ削除されたのか、理由ははっきりと示されていませんが、東京大学教授の前真之氏の著書「エコハウスのウソ」によれば、C値は完成後に測らないと分からないため、
- 役人:図面でチェックできないと困る
- 大工:いちいち計測なんてやってられない
といった、住宅に住まうお客様のためではなく全く別の理由なのではないか、と推測されています。
DIホームでは気密性能も重要であると考え、次世代省エネ基準から C値 が削除されて以降も一貫して、水準以上の性能を維持できるよう取り組み続けています。
すべての住宅に機密性能試験を実施
C値は図面上の測定ができず、現場でしか測定ができません。
当社は気密測定器を自社で所有しており、全ての現場において、有資格者により気密測定試験を実施しております。試験結果は書面にて、お客様にご報告しております。
また、お客様のご希望により、気密測定試験現場の見学も実施しております。
※建築条件によって、数値は若干異なる場合があります
高気密住宅だからできる効率的な換気
平成13年の建築基準法改正により健康で衛生的な生活を行うために1時間に0.5回の換気が義務化されています。
つまり2時間で室内の空気がすべて入れ替わる換気が必要になります。
新鮮な空気を必要な分取り込み、汚れた空気を効率よく排出するには高気密住宅が重要になります。
気密の悪い住宅では図面上いくら換気が十分に行われていても、汚れた空気が一か所に溜まったままになったり、必要以上に給気が行われ室内の温度に影響を与えたりしてしまいます。
ホルムアルデヒドによるシックハウス症候群や湿気によるカビの防止のためにも高気密住宅による効率の良い換気が必要になるのです。
高い断熱性能と気密性能の優れた木造外張り断熱工法
断熱材で家をすっぽり覆うことで、魔法瓶のように中の空気が保温されます。
◆ 快適生活
最高基準の断熱性能である「旭化成ネオマフォーム」を使用。ヒートショックが少なく1年を通して快適な住環境を実現。外の影響をほとんど受けないため、家の中の空気をクリーンに保ちます。
◆ 省エネ効果
住まいの外側を断熱材で包み込むので、高い断熱性能と気密性能を確保します。
夏は強い日差しを遮断、冬は室内の暖気を逃がさないので、冷暖房費が抑えられます。
◆ スペースを有効活用
従来の断熱工法では屋外の影響を受けやすかった屋根裏スペースが、住空間として快適に過ごせるようになります。スペースを有効利用して、ロフトを設けたり、天井の高い開放的な空間にしたりと、より自由な空間を楽しめるようになりました。
また、断熱材を柱の外側で施工するので、柱と柱の間のスペースを利用した壁面収納や飾り棚を、外壁に面した室内壁に設けることができるようになりました。
◆ 高断熱
断熱材が柱・梁の外側に施工するため、断熱材が隙間無く連続するので、安定した高い断熱性能・気密性能が実現します。
◆ 健康住宅・長寿命
柱と梁をすっぽりと断熱材で包み込むため、構造躯体部分での温度差が小さく、結露も起きにくくなります。
快適な生活環境を確保できるだけでなく、木材の耐久性も向上します。
従来の断熱工法と外張り断熱工法の違い
従来の断熱工法と外張り断熱工法の違いは、断熱材を施工する場所にあります。
従来の断熱工法
従来の断熱工法は、柱の間に断熱材を施工する「充填断熱工法」で、グラスウールというガラス繊維が綿状になっている断熱材を使用します。充填断熱工法は柱や間柱の間に断熱材を入れていくので、施工上隙間が残りやすく、断熱性の低い木材(柱)が熱の逃げ道として残ってしまいます。
外張り断熱工法
Seedの「外張り断熱工法」は、フェノール樹脂でできた断熱板を柱の外側に施工し、床下・壁・屋根など建物全体を包み込む工法です。板状の断熱材を張り合わせていくので、隙間ができにくく熱の逃げ道も無いため、従来の断熱工法に比べると断熱性能は高くなります。
Seedを支える建築素材
DIホームでは、次世代省エネルギー基準を満たしながら、コスト面も考慮した建築素材を使用しております。
詳しくは「Seedを支える建築素材・技術」をご参照ください。