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注文住宅のエクステリア工事は何をする?エクステリアの種類・費用・ポイントとは?

2016.01.23

ここ数年、庭などのエクステリアも住空間の一部として、こだわりを持たれる方が増えているようです。
一方で、インテリアほど細部まで注視しないことから、エクステリアのデザインや必要な設備などに悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。

エクステリアは、初めて訪れる来客に住まいの印象を与える「家の顔」のような部分。
魅力的なマイホームを作るうえで、エクステリアづくりのポイントをご紹介しましょう。

そもそもエクステリアとは?外構との違いは?

家の内装全般をインテリアというのに対し、エクステリアとは、建物の外側部分にあたる空間全体を指す言葉です。

同じような言葉に「外構」があります。
外構とは、敷地を囲う塀や門、庭、駐車スペースなどエクステリアを構成する構造物のこと。どこに門を構え、どこに庭を設けるかといった、建物以外の敷地全般のデザインやレイアウトを総称してエクステリアといいます。

エクステリアをデザインする際には、必要な設備や建物のデザインに合わせることはもちろん、土地の形状や接する道路との兼ね合い、日当たりや風通し、土壌性質などを総合的に勘案して計画することが大切です。

外構の種類

オープン外構

敷地の境にフェンスや塀などがなく、敷地内外へどこからでも出入りできる外構です。
塀や門を設けないので比較的費用は抑えられることが多い反面、プライバシーを確保したり、不審者の侵入を防止するために工夫が必要になります。

クローズド外構

敷地の境を、塀やフェンスで囲んだ外構です。
敷地外からの視線や不審者の侵入を防ぐことができます。

狭い敷地の場合は、フェンスや塀を設置して建物を囲ってしまうと圧迫感ができてしまうので、工夫が必要となります。

セミクローズド外構(セミオープン外構)

プライバシーを守りたい部分に塀やフェンスを設け、その他の部分には低いフェンスや植栽を使用し開放感を持たせる外構です。

最近では、このセミクローズドの外構が多く見られますが、塀やフェンスを設置する位置に気を付けないとプライバシーを完全に守ることができなくなってしまいます。
最初の設計から、十分な注意が必要です。

エクステリアにはどんなものがある?

エクステリアを構成する外構(構造物)を考える際には、その家で暮らす人が必要な設備や、住みやすい環境を重視して作ることが大切です。

プライバシーを確保するにはどんなフェンスが適しているか、駐車スペースは何台分あると便利か、子どもやペットがのびのび遊べるよう芝生の広場を設けるかなど、その家で実現したい暮らしをイメージしながら設備やレイアウトを決めていきます。

参考までに、エクステリアを構成する外構について、以下にまとめました。
それぞれが、どんなデザインで敷地のどこに配置するか検討してみましょう。

門扉・門柱

敷地の外と中をつなぐ出入口部分の設備です。

門扉には、昔ながらの木製もあれば、重厚感のある鉄製、腐食やサビに強いアルミ製、デザインバリエーションに優れた樹脂製など、さまざまな素材があります。
また、開閉方式には両開きや片開き、スライド式などがあり、敷地の広さや利便性に合わせて選びましょう。

門扉の横にあるのが、門柱です。
一般的には、ここに表札やポストなどを設置します。
最近は、表札のデザインにこだわったり門柱に間接照明を設置したりするなど、おしゃれな演出にこだわる方も多いようです。

フェンス

クローズド外構、セミクローズド外構のエクステリアに必要な設備で、ブロック塀やアルミ製の柵、植栽などで敷地を囲う部分です。

フェンスの役割には、プライバシーの確保と防犯があります。
たとえば、ブロック塀で全体を囲えば外部からまったく見えなくなりますが、侵入者も外から見えないため防犯上はあまり良くないといわれます。

また、植栽で囲う場合は伸びた枝が隣家に入るなど越境トラブルに注意が必要です。
手入れのしやすい植物を選ぶといった観点も必要でしょう。

アプローチ

玄関から門扉までの通路を、アプローチといいます。
車の出入りを考慮してコンクリートで敷き詰めることもあれば、石畳やレンガ、タイルなどでおしゃれにデザインされるケースもあります。

最近は、ブロックを敷き詰めたインターロッキングという形式のアプローチが多く見られます。
コンクリート舗装よりも吸水性に優れ雑草が生えづらいのが特徴で、車いすでもスムーズに移動しやすいといった、バリアフリーの観点でも実用性のある素材です。

駐車スペース

駐車スペースの形状は、屋根を設けないタイプもあれば、屋根と柱を設けた簡易車庫(カーポート)タイプ、屋根と壁で車を風雨から守れるガレージなどがあります。

どのタイプを選ぶかは、駐車スペースの広さや道路への接し方、防火・準防火地域かどうかなど、さまざまな観点から適したタイプを選ぶことになります。

テラス・デッキ

屋外にテーブルやイスを置いて、もう一つのリビングとして活用できるテラスやデッキに憧れる方も多いでしょう。
休日にはここで読書をしたり、知人を呼んでホームパーティーをしたりと、のんびりくつろげる空間としても人気があります。

なかでも、ウッドデッキは定番の設備。
天然木を用いて風合いを楽しめるタイプもあれば、メンテナンスがラクな人工木を使ったデッキなど、いろいろなタイプがあります。

ちなみに、庭より一段高い部分のことを「テラス」、さらに高くして室内の床と同じ高さにしたものを「デッキ」というのが一般的です。

敷地に余裕があれば、庭づくりにもこだわりたいものです。
子どもが転んでもケガをしにくい芝生の庭、ガーデニングを楽しめる庭、盆栽や池を設けて庭園のような風情がある庭など、ライフスタイルに合わせてデザインしていきましょう。

シンボルツリーとして大きな木を植える場合には、落ち葉や枝が隣家に入るとトラブルの一因になることがあります。
大きく育たないタイプの木を選ぶなど、植栽計画はしっかり検討することが大切です。

エクステリアの工事費用の目安はいくら?

一般的に、エクステリアの工事費用は建物価格の約1割といわれます。
建物価格が2,000万円であれば、エクステリアの工事費用は約200万円というのが目安です。
ただし、何を設置するか、どの業者に依頼するかなど、さまざまな要因によって工事費用は異なり、庭づくりにこだわった家だと数百万円もの差が出るケースもあります。

具体的に、どのような設備にいくらかかるかといった目安を以下に示しましたので、参考までにご覧ください。

設計・監理

設計図面の作成や、工事中の監理などにかかる人件費です。
目安としては、エクステリア工事費用の1割前後。
工事業者によっては、定額でいくらと示しているところもありますし、工事費用に含むことで別途請求のない業者もあります。

基礎工事

重機による土の搬入や整地、コンクリートの打ち込み作業など、土木作業の工事にかかる費用です。
1日程度で終わるシンプルな土工事であれば費用は数万円程度ですが、コンクリートを敷き詰める場合は1 m2あたり6,000円から、レンガの場合は1m2あたり1万円くらいの追加費用が生じます。

また、接する道路と段差がある土地の場合、擁壁工事が必要になることがあります。
新規造成の大規模分譲地だと、すでに擁壁工事を済ませ土地の代金に含んで販売するケースもありますが、自分で擁壁工事をする場合は、高低差1mにつき150万円前後の追加費用がかかることがあります。

フェンスや門柱の設置

一般的なコンクリートブロックを2~3段積んだ塀を設置する場合、1mあたり1万円くらい、化粧ブロックだと1mあたり1万2,000円くらいが目安の料金です。

フェンスの一部に金属の柱を設ける場合は、その素材によって費用が異なります。たとえば、樹脂製のメッシュフェンスだと1mあたり5,000~1万円、アルミ製だと1mあたり1~3万円、ロートアイアンだと1mあたり2~4万円くらいです。

門柱や門扉は、デザインにこだわる方も多いでしょう。安価なもので2万円から。
デザイン性に優れたものだと10万円以上になるケースもあります。

カーポート

柱と屋根だけのカーポートの場合、商品の本体価格が30~50万円くらいで販売されています。
これに、基礎工事費用が1m2あたり1~2万円、設置工事費が5~10万円くらいです。一般的に、駐車スペースの広さは1台15 m2といわれますので、1台分のカーポートだと50~90万円、2台分で70~100万円くらいが目安でしょう。

テラス・デッキの設置

テラスやデッキは、広さだけでなく使用する素材によっても費用が異なります。
たとえば、タイルを敷き詰めたテラスの場合、工事費用はトータルで15~30万円、ウッドデッキの場合は20~50万円くらいが目安です。

庭づくり

庭に芝生を敷き詰める場合、1m2あたり2,500円くらいが相場です。
また、樹木や草花を植える植栽費は、植える樹木や庭の広さ、業者などによって異なります。
相場は1本あたり1~3万円。数本の木を植えた場合、工事費用も含めて10~50万円くらいが目安でしょう。

花壇やガーデニングスペースを設ける場合は、10~30万円くらいで整備するケースが多いようです。

エクステリアに住宅ローンは使える?

エクステリアは意外とお金がかかるため、相応の資金を用意しておく必要があります。
住宅ローンで賄えないかと考えている方もいらっしゃるかもしれませんが、住宅ローンは原則、建物の建築費のみに利用できる融資ですから、エクステリアの工事費用には使えません。

ただし、工事を請け負う業者や金融機関によっては、エクステリアの工事費用も住宅ローンに含めるケースもあります。
よくあるのが、家の建築会社に外構工事も一括で依頼するケース。この場合、外構工事費用も含めて住宅ローンで賄えることがあります。

また、住宅ローンは不可でもリフォームローンなら外構工事に使えるなど、金融機関によっても条件が異なりますので、窓口で相談してみると良いでしょう。

エクステリア工事はどこに頼むべき?

エクステリア工事の依頼先には、家の建築会社にお願いするケースと、エクステリア工事を専門に扱う外構工事会社に依頼するケースに分けられます。

建築会社に依頼するメリットは、家のデザインに合わせてエクステリアもトータルでコーディネートをしてくれることで、理想のイメージに合った家にしやすく、設計費用も抑えられること。
想い描いた理想の家が完成したのに、「庭に砂利が敷いてあるだけでさみしい」「人通りの多い道路に面しているため人の目が気になる」なんてことを避けられます。

外構工事会社に依頼するメリットは直接契約となるため施工費用は抑えることができます。
しかし、打ち合わせや契約、業者探しなども発生するため時間がかかってしまうことがデメリットです。
また、後からエクステリアを考えると、イメージ通りに作りたくてもスペースが足りない、住宅とうまく合っていないといった問題が発生することもあります。

自分で作る部分を設けて費用を抑える

エクステリア工事をすべて業者に依頼するのではなく、庭づくりの一部を自分の手でDIYするのも一手です。
業者の施工力と比べれば見劣りする部分は否めませんが、オリジナリティあふれる空間につくる楽しみがあります。工事費用を抑えられることもメリットでしょう。

エクステリア工事の流れ

インテリアと同じようにエクステリアの計画も、どんな外構にしたいかというイメージを膨らませることから始めます。
家族と話し合いながら必要な設備やプランを検討していきましょう。
インターネットや雑誌で施工例を見たり、モデルハウスに出かけた際にも外構をチェックしたりしながら、情報収集をしていきます。
そのうえで、工事を依頼する業者を選定していきましょう。

業者と打ち合わせ

工事業者が決まれば、敷地の図面をもとに「どんな外構にしたいのか」といったイメージを共有します。
その際、予算についても先に提示しておくと、業者は予算内に収まるプランを提示しやすくなります。追加費用を抑えるうえでも、先に提示しておくと安心です。

また、業者と一緒に現地調査も行います。専門家の目から、自分たちの発想にないユニークな提案をしてくれることもあるでしょう。

プランの提案

打ち合わせや現地調査の内容をもとに、業者からエクステリアのプランと見積が提示されます。
施工図面を確認しながら、要望が反映されているか、予算内に収まるかなど確認したうえで納得すれば契約です。
なお、業者によっては契約時に前受金が必要なところもあります。支払いについても確認しておきましょう。

施工~引き渡し

エクステリア工事は、建物の工事が完了した後に行うのが一般的です(建築会社が施工する場合は、同時に行われることもあります)。
工事が完了したら立会検査を行い、引き渡し。そして、工事代金を支払います。

まとめ

家づくりは、建物とエクステリアと同時に進めていくのが通例です。
後からエクステリアを考えると、「カーポートは2台分欲しかったけど1台分の広さしかない」「埋め込まれた配管が邪魔で理想の場所に植栽ができない」などの問題で実現できないこともあります。
そのようなことにならないよう、建物と一緒に外構のプランニングも進めましょう。