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ヒートショックから身を守る!高気密・高断熱のヒミツ(3) ~計画換気の重要性~

2015.11.21

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これまで『高気密高断熱』について、下記の2つの記事で説明をしてきました。

ヒートショックから身を守る!高気密・高断熱のヒミツ(1) ~気密性能について~

ヒートショックから身を守る!高気密・高断熱のヒミツ(2) ~断熱性能について~

高気密高断熱の住宅にとって欠かすことのできないポイントがもう一つあります。それが『換気システム』です。

住宅の高性能化が進んだ2003年7月に建築基準法が改正となり、24時間換気が義務づけられました。この換気システムの義務化により1時間に0.5回、つまり2時間で家中の空気がすべて入れ替わるようにすることが義務となったのです。

「窓を開ける」「ときどき換気扇を回す」など、気付いたときに換気するのではなく、24時間、計画的に換気を行うことが、高気密高断熱の住宅ではとても重要になります。

では、なぜ義務化されるほど『換気』が重要なのでしょうか。ここでは、換気不足によりどのような影響があるのかをご説明いたします。

シックハウス症候群

床、壁、天井、柱など、家を建てるときには様々な建材が使用されます。それらの建材から発する有害な化学物質により室内の空気が汚染され、住む人の健康に被害を及ぼすのが『シックハウス症候群』です。

DIホームでは、お引渡しの前に室内の有害化学物質測定を行っていますが、有害化学物質を発生させるのは建材だけではありません。住み始めるときに購入するカーテンやじゅうたん、新しい家具などからも、有害化学物質は発生します。

換気システムがない住宅の場合、これらの有害化学物質が一か所にとどまってしまい、健康被害を及ぼす原因になってしまいます。

ハウスダストによるアレルギー疾患の発生

外から帰ってきたときに、体に付着したホコリや花粉が家の中に持ち込まれます。そして、それらをエサにすることでダニが繁殖していきます。こういった、室内のホコリやダニのことをハウスダストと呼びます。

シックハウス同様、しっかりとした換気ができなければハウスダストが室内にとどまり、健康被害を及ぼす原因にもなってきます。

一酸化炭素、二酸化炭素濃度の上昇

人が呼吸をして吐き出される二酸化炭素、石油ストーブやガスコンロなど火を使う事で発生する一酸化炭素。これらの濃度が高くなると酸素不足となり、一酸化炭素中毒・二酸化炭素中毒を引き起こす原因となります。

水蒸気が引き起こすカビ・ダニ

お湯を沸かしたり、浴槽にお湯を張ったりしたときに発生する水蒸気は、家の中で行き場を失い、結露を発生させる原因になります。結露はカビを発生させる原因となり、カビはダニを発生させる原因になります。

この『結露』についても、ハウスダストによるアレルギー症状が発症する原因にもなるのです。

24時間換気システムのスイッチは必ずONの状態で

現在の住宅は気密性能が格段に良くなっているため、昔の家ではそれほど気にしていなかった上記のような問題を、24時間換気によって防ぐことが重要になります。

24時間換気システムにはスイッチがついています。目に見える問題がないからといって、スイッチをOFFにする事はお勧めできません。

一酸化炭素や二酸化炭素は目に見えません。いつ問題が発生して、中毒を引き起こすかわかりません。湿気によってカビやダニが構造躯体を腐朽したり、シロアリが発生する等、壁の中の見えない部分からも家の痛みが進んでしまいます。

家の寿命を長く持たせるためにも、24時間の計画換気をしっかりと行いましょう。

「ヒートショック」に関連する記事

ヒートショックから身を守る!高気密・高断熱のヒミツ(1) ~気密性能について~

ヒートショックから身を守る!高気密・高断熱のヒミツ(2) ~断熱性能について~